国高剣道部が出場する大会を紹介する。
それぞれの大会がどのように関連があるか、どのような特色があるかを把握しておくと良い。
2025.04.29 update
関東大会
6月初旬に開催される関東大会にむけて、4月下旬に団体戦、5月連休明けに個人戦の予選が開催される。
関東大会には、団体ではベスト8以上の8校および、ベスト16の中から敗者復活トーナメントを勝ち抜いた1校が出場できる(東京で開催される年は+1校で計10校が出場できる)。
個人ではベスト4に勝ち残った4名が出場できる。
団体予選と個人予選は別の日におこなわれる。
団体予選は都大会として行われ、都下の高校が一同に集まり、9校の関東大会出場権をめぐって覇を競う。
個人予選は団体予選の結果で出場できる人数が変わり、ベスト16の学校からは4名、その他の学校からは1名が出場できる。
東京は団体の出場枠が多いこともあり、トップレベルの高校以外にも関東大会に出場できるチャンスがある。
各校とも力を入れて関東大会出場をめざしている。
インターハイ
インターハイとは、各都道府県の代表校や代表選手で日本一を決する全国大会である。
8月上旬に開催されるインターハイにむけて、5月中旬の支部予選、および6月中旬の都予選が開催される。
シード権がない場合は、支部予選を勝ち抜かないと、都予選には出場できない。
インターハイへは、団体は優勝した1校、個人では優勝・準優勝の2名が出場できる(東京で開催の場合は団体2校、個人4名が出場できる)。
支部予選では個人・団体の両方の予選を1日でおこなう。個人戦には4名が出場できる。
支部予選は小さなトーナメントを作り、そのトーナメントを勝ち抜いた時点で都予選進出が決定となる
(トーナメントはその時点で終了となり、優勝を決めない)。
だいたい団体戦では1~2回、個人戦では2~3回勝てば支部予選は突破となる。
予選通過校の枠数によっては、敗者復活トーナメントが設けられる場合もある。
都予選は支部予選を通過した学校・選手によって、トーナメントで全国大会への切符をかけて競いあう。
インターハイは高校剣道の集大成の大会であり、
特に上位校のインターハイ出場にむけた気迫は並々ならぬモノがある。
また、多くの高校にとっては3年生が出場する最後の大会であり、
高校剣道の引退をかけて一試合でも多く戦えるよう努力している。
支部大会
3人制の団体戦(勝ち抜き戦)でおこなわれるが、あわせて団体戦に出場できない選手で個人戦もおこなわれる。
団体戦の出場チーム数に上限はない。
3年生が出場できる最後の公式戦であり、稽古を続けている学校からは出場がある。
初心者で始めたメンバーも、ここでは全員が公式戦に参加する。
以前の第7支部大会では、それまでの努力が実って、過去には個人・団体とも何度も入賞を果たしている。
支部大会は各支部で日程も試合方式も異なり、それぞれ独自のルールで運営されている。
秋季大会
1・2年生だけに出場権があり、3年生が抜けた新チームによる最初の公式戦となる。
関東大会予選と同じく支部予選なしに都下の学校が一同に介する、団体戦のみの大会である。
フリーオーダー制でおこなわれる。
以前は夏休み中、2部制に分けておこなわれていた。
国公立大会
平成25年にそれまでの錬成会から発展し、公立校のみが集まる公式戦となって生まれ変わった大会。
以前は3~4校による予選リーグの後、各リーグ1位の高校による決勝トーナメントがおこなわれていた。
コロナ禍後は、予選リーグなしでのトーナメント方式でおこなわれている。
本大会はフリーオーダー制である。
新人戦
3月下旬に開催される全国選抜大会の予選を兼ねて、12月中旬~下旬に支部予選、1月中旬~下旬に都大会がおこなわれる。
団体戦のみであり、東京からは優勝した学校と、2位と3位の学校による決定戦の勝者(すでに準決勝で対戦済みの場合、2位の学校を勝者とする)
の2校が選抜大会に出場できる。本大会もフリーオーダー制でおこなわれる。
支部予選はインターハイ予選と同様に、小さなトーナメントを組んでおこなわれ、勝ち抜くと都大会へ出場できる。
シード権について
春の関東大会予選、初夏のインターハイ予選、秋季大会、冬の新人戦には、シード権が適用される。
それぞれの都大会でベスト16に勝ち残った高校は、次の大会でのシード権が与えられる。
次の大会に支部予選がある場合、支部予選は免除される。
例えば、秋季大会でベスト16に勝ち残っていれば、12月の新人戦支部予選は免除され、
そのまま都大会へ出場することができる。
シード権があると序盤で強豪校との潰し合いになる可能性が低くなり、
特に関東大会の予選ではシード権の有無は大きな意味を持ってくる。
ベスト16まで強豪校との対戦がなければ、出場枠であるベスト8まで勝ち抜ける可能性がより高くなる。
3年生にとってインターハイ都予選で勝ち抜き、
ベスト16以上のシード権を獲得することは、後輩への貴重な置き土産といえる。