高校剣道への導入

高校の試合方式

高校での試合方式を紹介する。
知らないで試合に臨むと思わぬ不覚をとる場合がある。
2025.04.29

基本的なこと

高校の大会は通常、団体戦は男女とも5人制の対勝負形式でおこなわれる。試合時間は4分3本勝負。
個人戦も、同様に4分3本勝負である。勝負がつかなかった場合は、4分ずつ区切りながら決着がつくまで延長戦をおこなう。

ただし、上記とは違う大会もある。

【支部大会】団体戦は3人制3分3本勝負・勝抜戦方式。個人戦は3分3本勝負。
【秋季大会】フリーオーダー制
【国公立大会】フリーオーダー制
【新人戦】フリーオーダー制

大会ごとに違う場合があるので、それぞれ事前に確認が必要である。

フリーオーダー制

試合ごとに出場するメンバーと、その順番を入れ替え可能な試合方法。

5人制の場合、7人をメンバー登録しておき、その中から試合をする5人を選出する。 誰をどの順番で、どの試合に出しても良い。(最初の試合が先鋒で、次の試合は大将でもかまわない。)
通常の試合では申込時に決めたポジションで試合をし、一度補欠と交代したら、その後の試合に出場することはできないが、 フリーオーダー制では出場することができる。

フリーオーダー制の場合、通常は自分達の試合の2試合前に指定された用紙にオーダーを書いて提出する必要がある。 その際、相手チームが何人で構成されているかは、よく確認しておく必要がある。(下記の「人数が不足している場合」も参照。)
開会式直後や試合が連続する場合は、開会式前あるいは前の試合が終わったら速やかに、ということになる(要確認)。

高校では秋季大会と、全国選抜大会がこの方式であることから、その予選会である新人戦はフリーオーダー制が採用されている。 その他では、国公立大会や3月の主に都立高校が集まる増田杯争奪剣道大会がフリーオーダー制でおこなわれる。

人数が不足している場合

5人制団体戦の場合、チームを5人で組めない場合でも3人以上であれば、団体戦に出場することができる。 2人では出場はできない。

チームが5人未満の場合は、後ろ詰めで選手を並べる。 すなわち4人であれば先鋒が、3人であれば先鋒と次鋒が欠員となり、欠員は不戦敗となる。
対するチームは、5人の中から相手チームの人数にあわせたメンバーを選出することができる。 ただしメンバーの順序を入れ替えることはできない。 例えば、相手が4人の場合、次鋒を抜いて先鋒・中堅・副将・大将の順で試合をすることができるが、 中堅・副将・先鋒・大将の順ではできないということである。 抜けた次鋒は不戦勝となり、2本勝ちの扱いとなる。

どのメンバーを不戦勝あつかいにするかの戦略は、よく検討する必要がある。 うっかりポイントゲッターを不戦勝にしたり、相手のメンバーと自分達のメンバーとの相性を間違えると、 人数が多いのに負けかねない事態を招く。

不戦勝の場合でも勝ちの宣告を受ける必要があるため、整列時に面をつけて先鋒よりも前(審判に近い方)の位置に並ぶ。 団体の礼が終わった後、最初に不戦勝の宣告を受け、その後に最初の対戦を始める。

当然のことながら、3人対5人の対戦であっても3人が全勝すれば、3-2で3人チームの勝ちとなる。
また3人対4人の場合には、双方不在の1試合は引き分けの扱いとなる(宣告はしない)。

春の関東大会予選では申し込みが新学期始まって間もないため、新入生の申し込みが間に合わない場合が多い。
当初は人数不足でも新入部員が入ったことによって人数を増やせる場合、1年生に限って追加での申し込みが可能となっている。